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きょうは寒い日だ
足下に温風を吹きつける
ほっとゆるんだように
なにかが暖かくなる
なんだろう
冷たいつま先が溜息をついているような夜だ
つま先が感謝する暖房機なのだろう
つま先はわたしなのか
つまずいたつま先はきずついて
血を流し、泣くのは私だから
私はつま先なのかもしれない
ついでに胸も苦しくて
どうして
くるしいのだろう
冷たい胸のなかの出来事かも
かもといえば
カモシカの細い脚は折れたら痛いだろうな
かもね
モカという珈琲は
いい匂いだな
だなといえば
棚
本棚という棚
棚というナタもあるのか
マを聴いて寂しい夜だ
寂しければ男と寝たらいいのに
うん
が
そんな夢のような時間は私にはない
ない
否
ノン
イイーヤ
イイ
よくない時間だよ
寂しいのは慣れている
もう何十年も寂しかったし、
男といてもずっと寂しかったし、
子どもとも
やはり寂しかったし、
老いた父とは、もっと寂しい
それは
そのまま私だからだ
錆だな
これは
閉ざしてしまった過去の扉を開いてみる
どうってことないけど、
どうでもある
見たくもない自画像がいっぱいだ
だれか、捨ててよ
こんなの、いらない
と
誰にいうのか、アホウドリ
涙を流して
飛んででら
海についていた
海に向かって
話していた
海は
ただ
拒否しないよとだけ
言っている
勝手に来ただけだから
海に申し訳がないよ
私は
頭をさげた
とたんに
波しぶきが襲い、びしょ濡れだ
ぬれぬれ私は
どうしよう
愛しているよ
と
男は去っていった
私も愛しているのだな
どうしよう
どうしようもないね
だから
波がきて
私を叱るように
びしょびしょだ
ぬれぬれ濡れて
なきぬれて
つま先に額づいて
ふぅっと風をおくるよ
君
暖かいだろ
僕だよ
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